表12 実の両親、継父/継母、片親と暮らす子どもの年齢別割合:1990年代
出所:SCB 1994:2 p.26 注:−はインフォメーションの欠如のもの ‥は数値が小さいために信憑性に欠け、表記されなかったもの 8割近くの子どもが両親や兄弟とともに伝統的な核家族を構成するが、約15%は母親か父親の片親家族に属し、6%が継父や継母と一緒に暮らしている。また、異父・異母兄弟と一緒に暮らす子どもは、全体の約7%にあたる。両方の親が前の結婚からの連れ子をともなう再構成家族は、わずか0.4%である。また、それぞれの連れ子と新しいパートナー間に生まれた子どもを含む再構成家族は、0.3%である(SCB 1994:2)。 一人(片)親家族の様相は1900年代大きく変わってきたといえる。今日の一人(片)親家族は、離婚が主な原因であり、一人親家族の約90%が母子家庭である。一人(片)親家族は両親の揃った有子世帯と比較すると一般的に低所得世帯(賃金、資産など)であり、その最大の理由は、一人(片)親家族のほとんどが母親、つまり女性が世帯主であることによる(Wennemo,1996)。男性に比べて女性の賃金は一般的に低く、またパートタイム就業率や失業率が高いことなども原因となっている。スウェーデンにおける生活保護は一時的な生活困窮のためのものであるが、約3分の1の母子家庭が1年のうちに何度か受給していることが指摘される。とくに若い母親の受給率が高く、また子どもの数に比例する傾向にある。 一人(片)親家族は均質的なグループではなく、子ども数、教育水準、所得の大きさ、一人(片)親家庭としての継続期間など異なるものである。しかし、一般的に共通していえることは子どもの養育手当金や住宅手当金などの経済的援助があるものの、共働き家族に比べ単独稼得による家庭経済は厳しいことである。
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